悲鳴

救急車とパトカーのサイレンが聞こえる。

夜はいい。

昼よりも静かだ。

集中できる。

明日は今日と違う自分になる。

そのために、何か一つでもいい。

ちょっとしたことでもいい。

自分で決めたことを実行している。

夜のランニングもその一つだ。

叫び声が聞こえる。

目の前で倒れながら叫んでいる。

ひび割れた声が聞こえる。

殺される。

助けて。

救急車とパトカーが同時に到着する。

救急隊員、警察が話しかける。

「ちょっと何言ってるか分かんない」